皮膚疾患は感染、自己免疫疾患など、いくつかに分類されます。感染症であれば、抗菌剤入りのシャンプーや内服薬、外部寄生虫予防薬を使用するとコントロールされることが多いですが、自己免疫疾患は遺伝や犬種的な問題もあり、一生涯の治療が常となります。特にアレルギー性皮膚炎は多くの犬種で認められ、その投薬が大きな課題です。
アレルギー皮膚炎の症状はかゆみ、紅斑、外耳炎、丘疹、脱毛と多岐にわたります。かゆみは不快要素のひとつであり、取り除きたいものです。ノミ、食物、接触性、アトピーに大別され、ノミ、食物、接触性は感染と同様に原因を取り除くことで防ぐことができるものの、アトピーは遺伝性素因も関係していると言われており、難治性も多くみられます。好発犬種は柴犬、シーズー、フレンチブルドッグ、ゴールデンレトリバーなど多種です。
アトピー性皮膚炎の診断と治療
学会では下記のとおり判断基準が定められており、これらを5~6個満たすかどうかでアトピーを診断していきます。
①3歳未満で発症する
②主に室内飼育
③ステロイドに反応する
④慢性または再発性の酵母感染
⑤前肢端に罹患
⑥外耳炎あり
⑦耳介周辺には罹患なし
⑧腰背部には罹患なし
治療は薬部療法やスキンケアが主となります。
薬物の種類としては、主にステロイドやJAK阻害剤、カルシニューリン阻害剤で、獣医から処方の提案があるでしょう。
一方、自宅ではスキンケアとして保湿剤やシャンプーを実施することがあります。
アトピー性皮膚炎の犬は角質層のバリアが脆弱で、膿皮症などにかかりやすくなってしまいます。特にセラミドはアトピー犬で低下傾向にあり、保湿すると丈夫な皮膚が育ちやすくなります。また、投薬の抵抗感もなく、飼い主とのコミュニケーションにもつながるので、ぜひ実施しましょう。軽度であれば、投薬することなく、かゆみをコントロールできます。また、重度であっても薬の漸減が可能でしょう。



























