2024年3月、北陸新幹線が敦賀まで延伸されたことでアクセスが大幅に向上し、観光地としての注目度が一気に高まった福井県。同県は「恐竜王国」として知られており、子どもから大人まで楽しめる恐竜スポットが各地に点在する。
 その代表格と言えるのが、勝山市にある「福井県立恐竜博物館」で、世界有数の規模を誇るこの博物館には、連日多くの恐竜ファンが訪れ、国内外から高い評価を集めているが、恐竜や古生物に興味があるなら、もう一ヵ所、足を運んでみてほしい場所がある。
 それが、大野市和泉地区にある「くずりゅう化石ラボ ガ・オーノ」だ。
 同館は、九頭竜湖周辺の自然豊かなロケーションにある展示施設。2023年4月、大野市和泉地区にある和泉郷土資料館が改修され、「くずりゅう化石ラボ ガ・オーノ」の愛称でリニューアルオープンした。
 和泉地区は、古生代から中生代にかけての多様な地層が確認されている「化石の宝庫」として知られており、貴重な資料を通じて、太古の歴史をたどることができるのが魅力だ。
地元で発見された

本物の化石を多数展示



 同館で注目すべきは、展示されている化石の多くが、実際に大野市で発見された本物である点だ。
 例えば、約1億2700万年前の地層「手取層群伊月層」から見つかった、国内最古級のティラノサウルス類の歯化石。これは日本のティラノサウルス類の起源を知るうえで極めて貴重な研究資料とされている。
 さらに、日本で初めて発見されたカメ類「マンチュロケリス属」の甲羅化石や、東アジア初となるアンモナイトの一種「エピストレノセラス」など、学術的な価値の高い標本を間近で見ることができる。
 館内にはそのほかにも、恐竜、アンモナイト、三葉虫、植物など、さまざまな化石が展示されており、かつてこの地が海だった時代の風景を想像しながらじっくり鑑賞できる。
 また、建物の外壁には、地元で見つかった恐竜をもとに描かれた大迫力のトリックアートも施されており、記念写真スポットとして人気を集めている。
 入り口付近には、実際に手で触ることができる展示を用意するほか、近隣にある化石発掘体験センター「HOROSSA!」との連携イベントなど、親子で学びながら楽しめる工夫も随所に盛り込まれている。
 自由研究にもぴったりの内容で、夏休みの時期には多くの家族連れでにぎわいそうな同施設。知的好奇心を満たす福井県内の「もう一つの恐竜拠点」として、今後さらに人気を集めそうだ。

gaono001.jpg

JR九頭竜湖駅前にある動く恐竜のモニュメント
JR九頭竜湖駅前にある動く恐竜のモニュメント

恐竜の足跡の化石を見ながらその大きさを確認できる
恐竜の足跡の化石を見ながらその大きさを確認できる

大野市で発見された日本初のジュラ紀アンモナイト化石を紹介
大野市で発見された日本初のジュラ紀アンモナイト化石を紹介

ハチノスサンゴとウミユリの化石を含んだ白馬洞の石灰岩を展示
ハチノスサンゴとウミユリの化石を含んだ白馬洞の石灰岩を展示


施設概要


【住所】福井県大野市朝日25ー7
【開館時間】午前9時から午後4時まで(日曜・祝日は午後5時まで)
【入館料】大人300円、中学生以下無料
【休館日】月曜(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日、12月1日~3月31日
【駐車場】あり(無料)
【アクセス】電車/JR越美北線九頭竜湖駅より徒歩1分 車/中部縦貫自動車道九頭竜インターより約5分
【問い合わせ】0779・78・2845