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最新記事

水野和夫の経済展望―マクロ視点で見る世界と日本―

Vol.24

楽観するにもほどがある― 魔術化するイノベーション―

2026.6.1更新
 2025年度の実質GDP成長率は前年度比0.8%増だった。政府は年度が始まる3ヵ月前の時点で1.2%増と予想していたので、0.4%下回った。 小泉純一郎政権以降、歴代内閣は「骨太の方針」や「アベノミクス」などに象徴される構造改革によって経済成長を高めようと、中長期の実質GDP成長率目標を年2.0%程度としてきた。ところが、毎年1月に公表される次年度の政府経済見通しになると、2001年度以降、2.0%の見通しを出したのは6回しかない。そのうち現実の成長率が2.0%を上回ったのは2013年度と2021年度の2回のみだった。 2001年度以降、政府の実質GDP成長率見通しを平均すると、年1.6%増だった。一方、実績値はその半分にも満たない0.7%増にとどまっている。政府は平均して1%近く甘めに予想していたことになる。しかも、現実の成長率は年を経るごとに年0.01%下落しているにもかかわらず、政府見通しは年0.03%高く予想する傾向があった。現実を鑑みることなく、次年度、そして中長期の成長率見通しを高く見積もり、国民に「心配などするな」と言っているようだ。しかし、国民は賢いので、政府の甘言に惑わされることなく、消費を我慢し、将来に備えて貯蓄に励んでいる。

愛するペットのために 動物医のアドバイスダイアリー

Vol.450

研究室に夜な夜な現れる闖入者

2026.6.1更新
 私は大学生のときに「動物衛生学研究室」に所属していました。「衛生」の名のとおり、食べ物や生活環境、日常のケアなど、きれいな環境を構築することで動物の健康維持を目指しましょう、そんなスタンスの研究室です。部屋には向かい合わせに広めの机が6つ並べられており、数人の学生たちが毎日授業の後に残り、研究や勉強をし、ご飯を食べて過ごす、くつろぎの空間でした。 そんな研究室にあるときから謎の物音が聞こえるようになりました。夜遅く、1人で作業している時間帯のときが多かったです。本棚の隅、流しの下、ゴミ箱の近くで、ガサゴソとかカリカリとか、何かをかじる音ですが、近づくと音は消えます。ヤドカリが入ってくることもありますが、それならすぐに見つかりますし、虫でもなさそうです。 絶対、何かいるはずと、こちらも気配を抑えて音がしたゴミ箱の近くを凝視すると、その陰から茶色っぽい毛の塊が見えました。スマホのカメラを回して同じ画角で待機すると、また茶色い塊、これは毛の生えた生き物のお尻のようです。振り返るとつぶらな瞳。数秒だけ考えて、ネズミだと結論を出しました。研究室の全体メールで教授に報告すると、「衛生」学研究室にネズミがいるのはまずいので、ネズミ捕りを設置し、即刻駆除するようにとのお達しが来ました。

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