№113
日韓の友好関係構築は政治抜きの方策が現実的
2026.09.1更新
[最悪の日韓関係]とされた時代、2017年の文在寅大統領就任から20年の安倍晋三首相退任までの3年余りが最もひどかった。元々、学生時代は民主化闘争の闘士であり逮捕経験もある文在寅は、リベラルな姿勢で知られている。一方、ご存知のように安倍首相は、就任早々にあえて靖国神社参拝を行うなど、強硬な保守派だ。良好な関係になるわけがなかった。 果たして、文在寅政権誕生の翌日に行われた電話会談で文在寅大統領は、15年に当時の朴槿恵大統領との間で結ばれた慰安婦問題日韓合意に関し「韓国国民の大多数が心情的に合意を受け入れられないのが現実」と発言するなど、日本への批判姿勢を明らかにする。徴用工問題についても、「日本の政治指導者が政治的な争点とし、問題を拡散させている」として頑なな対応に終始した。ただ、安倍首相の退陣後は、両国とも新型コロナウイルスへの対応に追われる中、互いの関係は小康状態となる。 22年に就任した尹錫悦大統領は、文在寅政権時代に悪化した日韓関係の改善を大統領就任前より強く提唱していたこともあり、岸田文雄首相に対し「元徴用工訴訟」に関する解決策を提示するなど関係修復に動く。23年には、安倍政権以来途絶えていた日韓首脳間の「シャトル外交」を11年5ヵ月ぶりに再開。現在の李在明大統領も、石破茂首相や高市早苗首相との「シャトル外交」、首脳会談を頻繁に重ねているため、現時点では険悪な状態を脱してはいる。