三重県津市の三重県立美術館が昨年4月にリニューアル。地域のアートシーンを牽引する同館に新たな魅力が加わり、週末を中心に多くの来館者でにぎわいを見せている。

 三重県津市の自然豊かな丘の上に佇む三重県立美術館。同館は2025年4月、およそ4ヵ月の改修工事を経てリニューアルオープンを果たした。
県庁所在地の中心部にありながら、自然豊かなロケーションに建つ同館は、1982年の開館以来、三重のアートシーンを象徴する存在として多くの美術愛好家たちから親しまれている。
 今回の改修では、40年を超える歴史の重みを大切に守りつつ、展示室にLED照明を導入、展示ケースを一新するなど、心地よい没入感や開放感を味わえる美術空間へとアップデートが図られた。

家族連れに配慮したファミリールームも



 本格的な地方公立美術館の先駆けとして44年前に誕生した同館。6000点を超える膨大なコレクションを誇り、年に4回趣向を凝らしたテーマで所蔵品を紹介する「常設展示室」では、サルバドール・ダリやマルク・シャガールといった世界に名だたる芸術家たちの作品をじっくりと鑑賞できる。
 また、日本を代表する彫刻家・柳原義達の名作が並ぶ「柳原義達記念館」も大きな見どころの一つだ。人や動物などをかたどったブロンズ像など、30点ほどの多彩な作品を展示しており、表情豊かな立体作品を存分に楽しむことができる。
日本を代表する彫刻家・柳原義達の名作が並ぶ「柳原義達記念館」
日本を代表する彫刻家・柳原義達の名作が並ぶ「柳原義達記念館」

 同館の入り口を抜けると出迎えてくれるのが、開放感たっぷりのエントランスホールだ。一角にはデザイナー・剣持勇が手掛けた高級感あふれる木の椅子が配置され、ガラスの壁面の向こうに広がる四季の美しい景色をゆったり堪能できる。
 館内には、三重県産の木材を使った職人手づくりのモニュメントがかわいらしい「ファミリールーム」を設置するほか、全国の作家や作品、展覧会の情報などを収集できる「美術情報室」なども用意されている。

ランチやスイーツの楽しみも



 今回のリニューアルを機に、美術館の地下に新たにオープンしたのが「pecorino en terrasse(ペコリーノ アン テラス)」だ。
額縁をイメージした白壁が印象的な館内レストラン「pecorino en terrasse(ペコリーノ アン テラス」
額縁をイメージした白壁が印象的な館内レストラン「pecorino en terrasse(ペコリーノ アン テラス」

 津市内にあった「ペコリーノ・カフェ」が移転して生まれ変わったレストランで、人気のハンバーグやパスタが味わえる洋食ランチのほか、ケーキやパフェなどのスイーツもラインナップに加わった。
季節の食材を用いたタルトやケーキなどを揃える
季節の食材を用いたタルトやケーキなどを揃える

 店内には額縁をイメージした白壁と緑の庭を見渡す開放的な空間が広がっており、新鮮野菜などをふんだんに使ったプレートランチなどをじっくり味わえるのが魅力。
津駅からのアクセスも良く、旅の合間の立ち寄りスポットとしても便利な同館。以前訪れたことがある人もこれを機会に改めてその魅力を体感してはいかがだろう。

施設概要


【住所】三重県津市大谷町11番地
【開館時間】午前9時30分から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
【観覧料】常設展/一般310円、学生210円、高校生以下無料 ※企画展示の場合は別途料金が必要
【休館日】毎週月曜日(休日の場合は翌平日)、年末年始
【駐車場】130台(無料)
【アクセス】電車/津駅西口より徒歩10分 車/伊勢自動車道津インターより約15分
【問い合わせ】☎059・227・2100